「どっちでもいい、どっちもいい」についてのどうでもいいかもしれないこと

ふと、オモシロタノシズムを体現している「どっちでもいい、どっちもいい」という状態について考えました。

これ、俗に言われるオモシロタノシストとその対義であるオモンナイスト、どちらも信条にできます。
「いい」が「結構」を意味し、「いる」と「いらない」を兼ねるという日本語独特の概念、用法による言葉のマジックとも言えます。

「どっちでもいい、どっちもいい」って、そんないい加減なことでいいのか?とご指摘を頂くかもしれません。しかし、経験的に、何事も突き詰めて考えると対立軸の選択肢ではなくなるのです。

曖昧なものごとを理解しようと整理し、具体に落としていけば行くほど対立軸を用意してしまいがちです。トップダウンでMECE(漏れなくダブりなく)に分けていくことで理解が深まったりするのですが、一方で、ボトムアップに抽象化していく思考術も合わせ持つ方がいいのではないかと考えています。

トップダウン、ボトムアップを繰り返していくうちに、思考ばかりに時間を費やしていて、行動が伴わない状態に気が付くかもしれません。そこで、オモシロタノシズム的にアクションをどう開始するかという課題が生まれます。これを解く鍵は、無意識と意識のコラボレーション、あるいはイノベーションではないかと考えています。

無意識が行動を生み、行動が意識を生み、意識が無意識をも統制しようとしますが、意識が無意識を統制することはありません。「意識して行動」しようとすることは不自然なことなのです。

感覚的には意識して動ける範囲は、自分の可能性の10%未満では無かろうかと思います。しかし、意識して動いた方がいいこともあります。それは法律を遵守するという超えてはいけない一線があるためです。しかし、法律も形骸化したものは是正すべきであり、何が何でも法律を善とするのも不自然です。

私なりに実践しているアクション決定のメソッドは、

  • 無意識に近いレベルで「これ、やりたい」と思ったことをやる。
  • 仕事なら「絶対にやらないといけないタスク」の合間を縫って、これをやり続ける。
  • 続けているうちに「絶対やらないといけないタスク」は極めてアッサリと終わらせる術が身につき、好奇心にリードされたアクションにウェイトをおけるようになる。
  • そのうち、「これ、やりたい」の仕事のパフォーマンスを周囲が認めて、「あいつには好きにやらせておいてもいい」という雰囲気が形成される。

といった感じです。

もちろん、リスクはあります。
ともすると、「そんなことやってないで、こっちやってよ」と言われ兼ねません。

なので、関係ないことをやっていると思われないように、「これ、やりたい」を「やらねばならない仕事の近いところ」に置くというのが術になります。
境界線上にあると周りは「やめろ」とも言い難い。

具体レベルでのアクションは、大きな目的が一致していれば、紆余曲折しながら同じ方向に進むと信じています。「そんなこと」と思っていることが実は大事なことだったりもするのです。そんな時に重要性と緊急性の4象限マトリクスをイメージして「そんなことない」と言い返せるようにしておくとよいでしょう。

私の関心事は「緊急性のない重要性のあること」だったりします。案外、誰がやるのか、決まっていなかったりします。これは経営者にとっての関心事だけど、現場にとっては二の次になる事なのに、それなりにワークが発生して経営者が自ら手を出しにくい領域。私はそういう隙間を探すのが好きですし、その面倒な仕事をやることに意義を見出します。

現場で具体的なアプローチで揉めた時は、一段、二段上のレベルで抽象化し、経営者の視点で見つめ、要否を吟味するように建設的な議論をすることをお薦めしたいと思います。経営者と現場のリーダーに、「私はどっちでもいいのですが、私がやめたら誰がするんですか」と詰め寄ることはしません。本当に信念を持って必要だと判断したことは、周囲への露出をゼロにしても続けます。それは、後々、必要になるからと信じているからですね。

大概、ピンチになった時に「あの時の仕事、やめさせなければ良かった」と職務上のリーダーたちが言い出します。その時に、サッと「その仕事、出来てますよ」と出せる準備はしておきたいんです。

・・・と、格好よく書きましたが、実際は「やめられない止まらない」だけなんですけどね。

どっちでもいいですよね。

それでは。

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この記事を書いた人

シゲタ ノリスケ シゲタ ノリスケ ビジネスデベロッパー、コンサルタント、オモシロタノシスト

好奇心が服を着て歩いてると言われる40代ビジネスパーソンです。オモシロタノシズムの社会実装を夢見て、今日もあれこれ考えています。

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